シュナぽっぷ’05(ver.1)

1. NO“W” / MINISTRY 『HOUSES OF THE MOLES』('04)
アル・ジャーディンが率いるミニストリーの歴史は古い。
エレクトリック・ボディ・ミュージックとして、スタートしたミニスト
リーは後にス  ラッシュメタル的なリフと反復ビート(ドラムマ
シーンによる打ち込み)、ヴォーカルはデス声という方向に転
換。『ザ・マインド・イズ・テリブル・シングス・トゥ・ビー』、
『PSLM69』で商業的にも成功を収め、インダストリアル・ミュー
ジック(デジタル・スラッシュの異名も持つ)界の帝王として君
臨。後続のナイン・インチ・ネイルズやマリリン・マンソンにも
多大な影響を与えた。『PSLM69』以降は、スラッシュ・メタル
並の早さと勢いもなくなったが、反ブッシュ政権派としての怒り
を楽曲に封じ込め、往年のパワーを取り戻した力作である。ク
ラシックの名曲をサンプリングした大仰さも素晴らしい!ぶっ飛
んだ人も多いのでは?

2. 
Faster(US MIX) / MANIC STREET PREACHERS
  
THE HOLY BIBLE』('04)
英国を代表する国民的バンド、マニック・ストリート・プリチャー
ズの3rdアルバム('94)のリミックスver.これはマニックスが大
成功を収める前、すなわちリッチー・ジェイムスが失踪する前
の最後のアルバムからだ。マニックスはR&Rバンドとして、
作詞・作曲を分担してきた。様々な本を読んできたリッチーが
、バンドの頭脳として機能してきたわけだが、その作詞能力は
作家にでもなれるのではないかというほど、才能があった。
その最高峰アルバムより、サウンドも2ndまでの分かりやすい
ものではなく、鬱や自閉症気味と言ってもよいくらいぶっ飛ん
でいた。その中でもシングルとなった分かりやすい曲を。

3. The Radio Saved My Life / BON JOVI
   『100 MILLION BON JOVI FANS CAN'T BE WRONG 』('04)
世界のスーパーバンドの一つ、ボン・ジョヴィのデビュー20周
年を記念して作られた未発表音源満載のボックスセットより。
これぞボン・ジョヴィ!というハードさキャッチーさも兼ね揃え
た名曲!何でこれが未発表曲なの! 

4. 1985 / BOWLING FOR SOUP
  『A HANGOVER YOU DON'T DESERVE』('04)
1994年に結成されたテキサス州ウィチタ・フォールズ出身、4
人組バンドの7thアルバム。ブッチ・ウォーカーがプロデュース
&作曲を共作したことで、お得意のパワー ポップもパワーアッ
プ(ダジャレみたいだな!)し、スマッシュヒットを記録。最高に
ポップな曲です。

5. The After Glow  / JOHN FRUSCIANTE JOSH KLINGHOFFER 
  『A SPHERE IN THE HEART OF SILENCE 』('04)
レッド・ホット・チリ・ペッパーズのギタリスト、ジョン・フルシアン
テは復帰作  『カリフォルニケーション』('98)、『バイ・ザ・ウェイ
』で溢れる想像力を爆発させ、2004にはソロとして、(バンド
名義物やコラボレーション物も含め)7枚のアルバム(EPも含
む)を発表。ファルセット気味のジョンのヴォーカルに、ローファ
イな打ち込みビートそれが、たまりません。 

6. This Love / MAROON5  『SONGS ABOUT JANE』('02)
ギターポップバンドだった、カーリーフラワーズがR&Bバンド、
マルーン5として再出発。AAAチャートから火がつき、シング
ルカットしていく曲が次から次へと大ヒット。一気に時のバンド
となりました。大人な感じかな。

7. Who You Are / TEARS FOR FEARS
   『EVERYBODY LOVES A HAPPY ENDING('04)
ローランド・オーザバル、カート・スミスは80年代のレノン・マッ
カートニーとして名を馳せたが、名盤『ザ・シーズ・オブ・ラブ
』('89)を最後に、不仲からコンビを解消。TFFは90年代以降
はローランドののソロユニットとして、活動してきたが、約15年
振りにその黄金のコンビが復活。新曲もビートルズライクな楽
曲が健在でこのコンビが今後も末永く活動して欲しいと思う
力作でありました。日本版は出ませんでけど・・・

8. Run / SNOW PATROL  『FINAL STRAW.』('04)
グラスゴー出身のバンド、スノウ・パトロールのメジャー・デビ
ュー・アルバム。こ  の曲の大ヒットにより、世界で200万枚
のセールスを記録。基本的にギターポップな  んだけど、ダウ
ン・チューニングのミスマッチ度さが気になる人も多いのでは?

9. Freedom Fighters / THE MUSIC
  『WELCOME TO THE NORTH』('04)
英国出身のグルーヴィーなバンド、ミュージックの2ndより。マ
ンチェの流れを汲むダンスビートを生音で無理矢理やっていま
したが、ライブ回数もこなしたせいか、演奏力 も格段にアップ
。ブレンダン・オブライアンのプロデュースもあってかヘヴィさ
も増してきました。これは確信犯!? 

10. Rocks / PRIMAL SCREAM 
   『GIVE OUT BUT DON'T GIVE UP』('93)
酔いどれロックンローラー、ボビー・ギルスビー率いる、ギャン
グのようなバンド、プライマルスクリームの5thアルバムより。
この曲は英国でトップ10ヒットとなった。前作でアンビエントの
影響を受けた『スクリーマデリカ』('90)で英国で大ヒットを飛ば
し、並のバンドであればその路線で行くと思いきや、今作で
は米国南部のルーツミュージックに接近。ジョージ・クリントン
も参加し、ファンキーな一面も見せたロックンロールアルバム
となりました。これはその代表曲!ストーンズが好きな人は好
きなアルバムかも。ボビーのヴォーカルは意外にR&B風味も
あります。 

11. Love In Action(LIVE) / UTOPIA 『REDUX:LIVE IN JAPAN』('92)
音の魔術師の異名を持つ、奇才トッド・ラングレンがかつて率
いたポップ・ロック・  バンドの再結成ライブアルバムより(こ
の後、またもや解散)。プログレに始まり、ニュー・ウェーヴ、パ
ンクよりのパワーポップ、ソフトロックなどアルバム毎に姿を変
えてきましたが、この曲はパワーポップな一面を持つ楽曲です
。サビはさすが!

12. Molly's Chambers / KINGS OF LEON 
   『YOUTH AND YOUNG MANHOOD』('03)
米国テネシー州出身のFollowill3兄弟とその従兄弟(彼の名
もFollowill)によって結  成されたストーナーロックバンドのデ
ビューアルバム。僕はフ・マンチューとかは聴かないけどレデ
ィング・フェスのライブをテレビで見てトリコになりました。米・欧
とメディアの注目を浴び、英国ではかなりヒットを飛ばしたは
ずです。 

13. Vertigo / U2  『HOW TO DISMANTLE AN ATOMIC BOMB』('04)
言わずと知れた、現代を代表する大御所ロックバンドの最新
作より先行シングル。『ヨシュア・ツリー』('86)で世界的大ヒット
を飛ばし、その地位は不動のものに。90年代以降、テクノや
打ち込みにも接近し、『アクトン・ベイビー』('91)、『ズーロッパ
』('93)、『ポップ』('97)の三部作で彼らなりのエレクトロニクス
はやり尽くし、前作『オール・ザット・ユーキャント・リーヴ・ビハ
インド』('00)で、ロックンロールの世界に回帰。今作では、初
期アルバムを手掛けたスティーヴィー・リリー・ホワイトにプロ
デュースを戻し、更に瑞々しいロックを奏でてます。ボノ(Vo.)
が以前のように声が出なくなったのはつらそうだけど。

14. The Slide / MOTORWORKS 
   『BRAND-NEW MOTORWORKS』('04)
元スクーデリア・エレクトロの石田ショーキチ(G&Vo)、元L⇔R
の黒沢健一 (Vo&G)、スピッツの田村明浩(B)、元モダン・グレ
イの堀宣良によるお楽しみカヴァーバンドのデビューアルバ
ムより。ソフトロック、モッズ、ハードロック、 R&B、70'などをバ
ックグラウンドに、カヴァー曲を中心に活動していたが、スピッ
ツの田村が、本職がお休みになった期間にのみ活動するバ
ンドではないかとも言われている。石田、黒沢という90年代を
代表する名ソングライターがいるバンドなので、曲が悪いはず
もなく御機嫌なロックンロールを楽しませてくれる。 

15. 走れ★バンドマン / C-C-B  『走れ★バンドマン』('88)
誤解されているバンド、C-C-B。日本のビーチ・ボーイズを探
せ的なオーディショ ンに合格しココナッツボーイズとしてデビ
ュー。曲は萩原健太氏。
「Romanticが止まらない」の大ヒットにより、アイドルバンドとし
て世間的には認知されるてが、実際は演奏、ヴォーカル、作詞
・作曲・編曲とバンドで全てこなすマルチバンドだった。今作
はバンドの看板でもあった関口誠人が脱退後、4人組となっ
ての2枚目のアルバム。ハードロック指向のバカテク、ギター
の米川、プログレ好きのキーボードの田口による曲。この曲
は四人囃子の森園勝敏をギターにフューチャーリングしたナ
ンバー。 ハードロック&プログレッシヴな要素を持つ彼らの才
能をいかんなく発揮した名曲。 

16. みそか / スピッツ  『スーベニア』('05)
スピッツの最新作より、2バスでドカドカ、ギターもハードロック
仕様と近年のスピッツの開き直り度は、尊敬します。 

17. No Such A Song / John Mayer  『ROOM FOR SQUARES』('02)
米国コネチカット州出身のSSW(シンガー・ソング・ライター)、
ジョン・メイヤー(1977年生まれ)のメジャー・デビューアルバ
ムより。ギターの上手さ&スモーキーヴォイスにこの作曲セン
ス、最高です! 

18. Your Love / THE GAMITS  『ANTIDOTE』('04)
現在は解散してしまった、コロラド州デンヴァー出身の3ピース
・ポップ・パンク・バンドの2ndにしてラストアルバムより。ウィ
ーザーやグリーン・ディも引き合いに  出されるほど、クリ
ス(Vo&G)のメロディの作り方は最高に上手い。これはボー
ナストラックですが、哀愁を感じさせる80'Sを思い出させられま
した。

19. Only For You, Only For Me. / C-C-B  『走れ★バンドマン』('88)
前述のアルバムより、ヴォーカル物を。ギターの米川のヴォー
カル&作曲した楽曲で、彼の才能を実感させてくれる名曲中
の名曲。シンセとシモンズのエレクトリック・ドラムが時代を感じ
させます。 

11/22/06